数年前に書いた原稿のメモを発見したので掲載しておきます。 この文章は2005年8月に発表したものです。 現在の状況とずれているものもございます。 ご了承の上閲覧ください。 第7回「食餌(ごはん)のあげ方」 夏休みも終わりに近づいてきました。お変わりなくお過ごしでしょうか。 季節の変わり目は体調を崩しやすい時期でもあります。 気をつけておく重要なポイントとして、食欲という問題があります。 今回は、ごはんのあげ方を考えてみましょう。 食餌の種類: 大きく分けると、市販のフードと調理食とに分けられます。 最近のものはどれも栄養バランスもよく整っているようです。 好みにあわせたものを選んでいただければ良いと思います。 ただし、好きだからといって子犬用のフードを高齢犬に与えるようなことはいけません。 成長段階にあったものを購入しましょう。 一方で調理食は、素材の選択から飼い主の好み通りにできる利点があります。 ただし、総じて栄養バランスにかたよりができてしまうようです。 中には、ササミとキャベツとパンしか与えられずに育てられた子もいました。 もちろんその子は栄養不良で担ぎ込まれてきましたが・・・。 調理する場合は、今日は鶏肉、明日は豚肉というように、いろんな食材を与えるように心がけてください。 「かたより無く」が基本ですがアレルギー体質の子は注意が必要になります。 また、栄養不足を補う方法として、市販フードを食材の一つとして混ぜ込むのも良いと思います。 食餌の与え方: 犬も猫も基本は1日2回が良いとされていますが、猫の場合は3〜4回でも良いと思います。 食後すぐの運動は体にあまりよくないため、犬の場合は、散歩の後に与えます。 理想は、与えた時に完食してもらうことです。 出しっぱなしのごはんを半日かけて食べるのは衛生的な面でも好ましくありません。 飼い主側も、出しっぱなしにする癖を無くして、たとえ食べていなくても5〜10分で片付ける様にしましょう。 「今食べなければ、次のごはんの時間まで食べられない」という事をすぐに覚えてくれるはずです。 これにお互いなれてくると、食欲が無い場合にも10分で気づくことができるはずです。 さらに、1日に食べる量の調節がしやすく、体重管理にも役立つでしょう。 病気になった時の投薬もスムーズになると思います。 食餌の切り替え: いつも食べているものから新しいごはんへの変更は、徐々に行なうようにして下さい。 今までのものに少し新しいごはんを混ぜたものから始めて、 半分ずつのもの、ほとんどが新しいもの、と数日かけて移行していきます。 すぐに適応する子もいますが、食べ慣れないもののために嘔吐や下痢の原因になることがあります。 処方食など、すぐに切り替えが必要な場合もありますので、そのときは獣医師の指示に従ってください。 食欲の低下から発見できる重大な病気があります。 普段から決まった食餌の仕方をして、我が子の変化を見逃さないようにしましょう。 第一回「ちゃんとみていますか?」 第2回「予防医療-1 ワクチンってなに?」 第3回「予防医療-2 正しいフィラリア対策」 第4回「吐く(病院に連れて行くべきかどうか)」 第5回「咳(咳をしたら様子見をせずに病院へ)」 第6回「夏休みに気をつけること」 第7回「食餌(ごはん)のあげ方」 第8回「ノミから身をまもる」 第9回「なぜ避妊や去勢をした方が良いのか」 第10回「猫の膀胱炎」 第11回「肥満対策をしましょう」 第12回「異物の誤嚥」 第13回「歯科検診を受けましょう」 第14回「愛犬とのお散歩」 最終回 「彼らは何も言わないけれど・・・」 |
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