数年前に書いた原稿のメモを発見したので掲載しておきます。 この文章は2005年6月に発表したものです。 現在の状況とずれているものもございます。 ご了承の上閲覧ください。 第5回「咳(咳をしたら様子見をせずに病院へ)」 季節の変わり目は、動物たちも体調を崩しやすく気を使う必要があります。 私たち人間は、咳をすると「風邪かな」と、考えて体調の回復を待ちます。 ですが、犬や猫の場合いわゆる風邪である流行性感冒というものはあまりありませんので、 咳をしたら何か異常があると思っていいようです 。特に猫は余程のことがないと咳はしませんので、すぐに病院に行きましょう。 呼吸器の病気 T 気管の病気 : 特に中高齢犬に多いものですが、気管がつぶれて細くなる病気があります。 首輪がリードで引っ張られた時や飲食時に、タンが絡んだような「ガハッ」という咳をします。 ひどくなると呼吸自体が「ガーガー」と苦しそうなものになり、呼吸困難になる子もいます。 よく吠える、ぐいぐい引っ張る、肥満、いびきをする、ということが悪化の原因になりますから改善する必要があります。 U 肺の病気 : 気管支炎や肺炎といった感染が原因のものが多く、 「コンコン」という細かい咳から「ゴホゴホ」という強い咳などが頻繁にあります。 ほとんどが治療して治る病気ですので、早めに受診しましょう。 ただし、腫瘍が原因で肺に病巣がある場合も同じ様な咳をしますので、その見極めは重要になります。 また病気の種類によっては継続した治療が必要なものもあります。 A心臓の病気 運動や興奮した後、また夜から朝方に出る咳が多いとされています。 特に高齢犬で多いのが心臓の弁の病気です。 弁の閉まりが悪くなることで血液の逆流が生じ、肺に負担がかかることで咳が出ます。 これは完全に治す治療法が確立されていないため、 病状を悪化・進行させないように早期の発見治療が重要になります。 実際に治療を進めていく上ではいくつかの検査が必要になりますが、聴診するだけでも発見できる病気です。 6歳を過ぎたら病院にいった時には心音を聴診してもらう癖をつけておくといいかもしれません。 暑い時期がくると、呼吸器や心臓への負担は増える傾向にあります。 散歩や運動の時間には気をつけるようにしましょう。 第一回「ちゃんとみていますか?」 第2回「予防医療-1 ワクチンってなに?」 第3回「予防医療-2 正しいフィラリア対策」 第4回「吐く(病院に連れて行くべきかどうか)」 第5回「咳(咳をしたら様子見をせずに病院へ)」 第6回「夏休みに気をつけること」 第7回「食餌(ごはん)のあげ方」 第8回「ノミから身をまもる」 第9回「なぜ避妊や去勢をした方が良いのか」 第10回「猫の膀胱炎」 第11回「肥満対策をしましょう」 第12回「異物の誤嚥」 第13回「歯科検診を受けましょう」 第14回「愛犬とのお散歩」 最終回 「彼らは何も言わないけれど・・・」 |
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