数年前に書いた原稿のメモを発見したので掲載しておきます。
この文章は2006年4月に発表したものです。
現在の状況とずれているものもございます。
ご了承の上閲覧ください。


今回でこの連載も最終回を迎える事となりました。
少しでも一緒に暮らす飼い主の皆さんの不安を解消するお手伝いになればと、
情報提供をしてきましたがいかがでしたでしょうか。
今回は稿を終えるにあたり、わたくしのひとり言を書かせてもらいました。

最終回 「彼らは何も言わないけれど・・・」
動物と暮らすという事、動物のいる生活。
癒しという言葉で表現されていますが
、私たちの心を豊かにし、余裕と優しさを与えてくれる事でしょう。
そんな中で、ふと、人間と暮らす動物の幸せって
どんなものなのか考えてしまったことはありませんか。

今、この世界は人間の社会です。
そこに生きている動物達は人間社会で生きていかなければなりません。
これは野生動物においてもあてはまることです。
たとえばノラネコたちは場所も時間も人間と同じモノを共有し、
それでも彼らの社会を作っています。
そんな猫たちの中には、人間から食餌をもらったり、
あるいは人間の家族として生活するものもいます。
どちらも幸せなんだろうなと思い、同時に不幸なのかもとも思ってしまいます。
病気や事故にあった場合、人間は力を貸し治療する事はできます。
その一方で、公衆衛生上の点からまったく野放しにする事もできずに保健所に送られる子もいます。

人間はどこまで彼らの社会に介入することが許されるのでしょうか。
現在、犬猫の死因のトップは「保健所における安楽死」だそうです。
この中には、かなりの確率で捨て犬捨て猫が含まれています。
彼らが望んだ事ではなく、
人間が選んで家族として迎え入れて人間との生活をしている動物達を、
また人間の都合で捨てているという事です。
その捨てられた子達のほとんどには将来がないのですから、
これは人間の勝手な行為でしかないといえると思います。

一緒に暮らしてくれて、
共に笑ったり喜んだりするだけでなく、
たくさんの事を教えてくれる動物達。

彼らには、できる限りの事をしてあげて、
あふれるほどの愛情を持って接してあげて欲しいと思います。



第一回「ちゃんとみていますか?
第2回「予防医療-1 ワクチンってなに?
 第3回「予防医療-2 正しいフィラリア対策
第4回「吐く(病院に連れて行くべきかどうか)
第5回「咳(咳をしたら様子見をせずに病院へ)
第6回「夏休みに気をつけること
第7回「食餌(ごはん)のあげ方
第8回「ノミから身をまもる
第9回「なぜ避妊や去勢をした方が良いのか
 第10回「猫の膀胱炎
 第11回「肥満対策をしましょう
 第12回「異物の誤嚥
第13回「歯科検診を受けましょう
第14回「愛犬とのお散歩
最終回 「彼らは何も言わないけれど・・・

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