数年前に書いた原稿のメモを発見したので掲載しておきます。
この文章は2006年3月に発表したものです。
現在の状況とずれているものもございます。
ご了承の上閲覧ください。


第14回「愛犬とのお散歩」

暖かな陽気に「まさにお散歩日和」という日が増えてくる時期となりました。
この地域は大きな公園や広い歩道などお散歩には良い環境といえますが、
特にそういう場所で間違ったお散歩風景を目にする事が多々あります。
知らずに一歩間違えば事故やトラブルを
起こしてしまうような行為を平然とやっているかもしれません。
今一度確認して欲しいのは、
まだまだ犬嫌いな人や犬に恐怖感を抱く人も大勢いるという事です。
そして、犬嫌いな犬・犬に恐怖感を抱く犬もいるという事を知っておいて下さい。

【街や散歩コースを汚さないために】
排泄は本来的には公衆の場で行なうべきではありませんが、
マーキングや他犬とのふれあいの一環として犬にとっては大事な楽しみの一つです。
しかしながら、放置した糞尿は美観の点からだけでなく、
公衆衛生上の問題になる事があります。
ですから糞尿の後始末は飼い主が責任を持って行ないましょう。
糞便はビニールなどで持ち帰り、
よそのお宅の前や道路・子供達の遊び場付近での尿には
水をかけて洗い流す程度の事はしておきたい所です。
お散歩バッグにペットボトルの水を用意する事をお勧めします。

【健康に散歩するために】
人気の散歩コースや公園などは、たくさんの犬が利用する場所です。
いろいろな犬が集まるため、病気の感染源にも成り得ます。
そこに出入りするわけですから、ワクチンなどは地域にあったものを選択し
適切な予防をしておく必要があります。
また、拾い喰いや興味を持ってくわえた物でも、
中毒や食中毒・異物誤嚥の可能性があります。
また、突発する事故や怪我にも注意したいところですが、
次項のノーリードという問題があります。

【ノーリードは重大なマナー違反】
ノーリード(引き綱をはなして、犬を自由に歩き回らせる事)で
散歩している場面に多く遭遇します。
本人は格好良いと思っているのか
「うちの子は大丈夫だよ」とおっしゃる方がいますが、明らかなマナー違反です。
本人の事故もさることながら、他の人や犬を驚かせてしまう事も考えなければなりません。
足元の犬に驚いて自転車で転んでしまった人へ
一言の謝罪もせずに犬の心配だけする飼い主や、
寄って来た犬を怖がっている人や犬に対して、
「大丈夫大丈夫」と笑いながらみているノーリード犬の飼い主には
少し考えていただきたい部分です。

【しつけとしての散歩】
家族としてコミュニケーションをとるという意味合いで、
ある程度のしつけは必要だと思います。
ぐんぐん飼い主を引っ張って歩く子や道の左右をうろうろしている子がいます。
こういう子は飼い主との散歩を楽しんでいるのではなく、
自分勝手に散歩をしているだけです。
犬は他の人や犬との関係や距離感を大事にする動物です。
せっかく一緒に時間を過ごすのですから、
この散歩の時間をしつけの場として使ってみてはいかがでしょうか。
愛犬との気持ちの上での距離感の調整の場として
歩き方などを一度勉強してみるのもいいかもしれません。

 風のにおいに季節を感じ、
たまに愛犬と目と目でお互いに言葉にならない会話をする。
そんな気持ちの良くなるようなお散歩で、
少しだけ周りの人にも気使う余裕を持ってみてください。



第一回「ちゃんとみていますか?
第2回「予防医療-1 ワクチンってなに?
 第3回「予防医療-2 正しいフィラリア対策
第4回「吐く(病院に連れて行くべきかどうか)
第5回「咳(咳をしたら様子見をせずに病院へ)
第6回「夏休みに気をつけること
第7回「食餌(ごはん)のあげ方
第8回「ノミから身をまもる
第9回「なぜ避妊や去勢をした方が良いのか
 第10回「猫の膀胱炎
 第11回「肥満対策をしましょう
 第12回「異物の誤嚥
第13回「歯科検診を受けましょう
第14回「愛犬とのお散歩
最終回 「彼らは何も言わないけれど・・・

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