〜予防の話A〜
やらなければいけない事、わが子にやってあげられる事。
知らなかったでは寂しい話です。
もう一度復習しておきましょう。



○ノミダニの予防
ノミやダニは体の表面に付く寄生虫です。このノミは人間の皮膚からも吸血します。とてもしつこい痒みを伴います。
ノミが寄生してから駆除を行っても間に合うのですが、ノミやダニが媒介する病気も知られていますので、予防する事が推奨されています。

ノミを呼びやすい体質 = 犬の体質 + 生活環境

体の温度や呼気のpHなど、体質としてノミに好まれるタイプの犬がいるようです。しかし、それだけではなく、散歩に行く時間・時間帯・散歩の仕方・住環境などといった生活の質もノミが付きやすいかどうかに影響します。

当院のある地域では、冬でもノミ被害を見かけるようになりました。ただ暖かい季節に比べれば少ない発生状況です。季節というのも生活環境の一つのファクターに過ぎないと考えています。冬でも付いてしまう犬と、夏でも付かない犬がいるということです。

ノミの駆除
ノミ取りシャンプーやノミ取り櫛(くし)など、その時点で付いているノミを落としても、また付いてしまえば意味がありません。付いているノミを駆除し、付く事を予防する効果のあるものを使う必要があります。病院で処方されるものは現在数種類ありますが、どれも安全であり、駆除・予防ともに効果が認められているものです。




○マイクロチップについて
マイクロチップには固有のID番号が記憶されています。これを体内に埋め込む事で、犬・猫に固有のID番号を付与する事が出来ます。挿入が済んでいる動物にリーダー(読み取り機)をあてるとID番号を確認する事が可能で「間違いなくこの子だ」とわかるものです。
それ以上でもそれ以下でもないのが現状です。
このID番号を識別番号として、飼い主情報などを登録したデータベースを管理しているセンターがあります。こちらに登録を済ませると、たとえば飼い主とはぐれた犬を保護した施設でID番号を確認し、センター経由で飼い主に連絡ができるのです。
しかしながら、人間に保護されなければなりませんし、保護した方がリーダーを所有する施設を利用しなければなりません。もちろん、そのチップにGPS機能が付いていて追跡調査が出来るということもありません。(この問い合わせが多いようですが・・・)

当院でマイクロチップの挿入する方のほとんどは海外への移動に伴って必要なので処置するという場合です。

チップの挿入は注射器のような装置で簡単に行えるものです。
ワクチン接種と同じようなイメージでかまわないと思います。
安全性についてもさまざまな試験をクリアして証明されているようです。




○避妊手術・去勢手術
*避妊や去勢に関してはいろいろな意見がありますが、私自身は「やったほうがいいですか?」と聞かれたら「やったほうがいいです」と答えるタイプの獣医師です。
避妊手術とはメスの子宮と卵巣を摘出する手術で、去勢手術とはオスの精巣を摘出する手術です。
子宮卵巣・精巣といった生殖器は動物にとって一番大切な臓器です。その臓器のために体は負担を強いられています。そこから開放するのが避妊・去勢手術の目的です。

利点
○寿命が長くなる
避妊・去勢手術を受けた場合、受けていない場合にくらべて平均寿命が長くなっています。

○病気の予防
子宮・卵巣・精巣などの病気は、それ自体摘出してしまうので、発生はなくなります。
またホルモンが関係する病気の発生にも予防効果が認められています。ホルモンが関係する病気としては、犬の乳腺腫瘍・会陰ヘルニア・前立腺疾患、猫の乳癌などがあげられます。

○発情にともなう異常行動の抑制
特に猫では、発情中の行動に困ってしまう飼い主さんも多いようです。
また、発情中(生理がおわって2〜3週間)はドッグランやドッグカフェにも出入りできません。

欠点
○子孫を残せなくなる

○太りやすくなる
性ホルモンの影響から開放され、エネルギーバランスに変化がおきるためです。
術後はきっちりとした体重管理が必要です。

○麻酔の危険性
どんな元気な子に一番安全性の高い麻酔薬を用いたとしても100%の安心は提供できません。
当院では全頭に術前検査を実施し(この結果で手術を取りやめたり再検査を実施したりする事もあります)万全を期し細心の注意を払って手術に取り組んでいます。簡単な手術であったとしても、その緊張感はご家族の方にも持っていただく必要があると考えていますので、術前に麻酔リスクに対する説明は充分にさせていただきます。


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